隣の芝生は青く見えるもの、島田幾子です。
あの人はいいなぁ、
友だちがいっぱいいて。
人気があって。
お金持ちで。
才能があって。
いいな、いいなぁ
と、あげ始めたらきりがないですね。
私たちは、ついつい自分を人と比べてしまい凹んだり悩んだりしてしまいます。
自分を信じましょう!
自己肯定感を高めましょう!
あなたはあなたのままでいいですよ!
確かに心底そう思いたいですし、そうありたいです。
でも、私たちの多くは人と比較されながら教育され、育ってきています。
他人と比べなくては気がすまない思考パターンが凝り固まってるようで、これがなかなかやっかいです。
人って何か「ものさし」がないと不安で
良くも悪くもそれで自分の存在位置を確かめて安心しているのでしょうか?
私たちが誰でも知っている成功者と言われる方々も
きっと全然満足していなくて、誰かと比べてまだまだと思っているかもしれません。
おそらく、あなたの芝生も他の誰かから見ると、青くていいなと思われているかもしれませんよね。
「大変な思いや苦労」は、それが他人から見えるか見えないかだけで
みんな同じように抱えていると思います。
それぞれ「どこで苦労するか」が違うのですね。
人それぞれ性格が違うように与えられる「苦労の質」が違うように思うのです。
あの人は環境が恵まれてるとか、才能がもともとあるからとか、親が資産家だから
最初からスタートラインが違うよねーなどとも思いがちです。
例えば裕福な家庭に育ったAさんがビジネスを始めるとします。
親が資産家なので起業するための資金はすんなり出してもらえました。
でもAさんは、その時自ら資金調達をする方法を学ぶための大切な機会を奪われ
将来危機が訪れた時にどうしていいかわからず、大変な思いをするかもしれません。
お金というものは、なくても大変ですがあったらあったで管理が大変だと聞きます。
資産家も複雑な管理・運用に頭を悩ませているのでしょう。
ない人はないなりに、ある人はある人なりに苦労があるのでしょうね。
苦労はした方がいいという方もいますが、自ら進んでしなくても
するべきタイミングにちゃんと向こうからやって来る気がします。
生きるということは、大変な思いをしながらそれを克服した時にある感動を味わうこと。
いい事と不都合な事は、表裏一体で私たちに幸せを指し示してくれているのですね。
いい面と苦労の2つは、必ずセットでみんなに同じようにやってくるんだと思えば
そんなに人と比べて凹み、ひがんだり羨んだり悩んだりせずにいられそうです。
ある方に、こんなことを言われたことがあります。
私と夫は、同じ価値観で同じものをみているのですが、見ている方向が違うらしいのですね。
例えば、ここに筒形の水筒があるとします。
夫はその水筒を横から見ているので、長方形として認識しています。
私は水筒を真上から見ています。
なので、丸に見えているのです。
「同じものを見てもこれだけ見方や感じ方が違うおふたりですね、ふふ。」
その分析をされた方は満面の笑み。
「おもしろいおふたりですね ! 」
えええ、そうなんですか!汗
物事は、一方向からだけではなく
違う方面から見てみると全く違った世界が広がっている
とらえ方次第ってことなのです。
もっと早く気づいていればなぁ、、、いろいろと、、、
いや、その、、、、はい、心当たりが多すぎるご指摘でございました!!!
karf ディレクター
島田幾子 Ikuko Shimada
東京・目黒から代官山に移転したばかりのインテリアショップ「karf」で店舗全体の企画を担当。
長年インテリアに携わってきた立場に加え、生活者目線の住まいと暮らし、親として学んできたことや
子育ての環境への考えを、パーソナルサイト「Good Life Tips」で発信。
その人気記事から2023年、絵本『家具ものがたり』を絵本作家の松田奈那子さんとの共著で出版。