先月、兄の子ども部屋のお話をしましたが
今月は次男である弟の部屋のお話です。
一戸建3階の東南にあるこの部屋は
陽当たりがよく家の中でも一番居心地の良い部屋
と私は思っています。
そんなことを次男は知ってか知らずか
中学、高校生時代をこの部屋で過ごしました。
この家を建てる時に考えたのは
2歳違いの男兄弟ということもあり
どちらの部屋もできるだけ
平等に
差をつけないように
広さも収納も同じように
配慮して作りました。
と思ったのですが、、、
実は兄の部屋だけに、クロゼットの扉を開くと
裏側に全身を映すことができる鏡が張ってあります。
新築当時、兄は中学3年生。
おしゃれもにも気をつかうよね、と
私たちは考えたのでしょうか、、、
あんなに不公平にならないように
気遣ったはずなのに
なぜか次男の部屋のクロゼットの扉の裏には
鏡を張っていないのです⁈
そう、鏡のない部屋になってしまっていました。
中学1年生を甘くみてたのか、そんなはずないのに!
次男から指摘されて
慌ててキャスター付きスタンド型の鏡を購入。
それも高校卒業後1人暮らしを始めたため
もう必要ないと思い
さっさと知り合いに譲ってしまいした。
一人暮らしを始めたとはいえ、同じ都内。
頻繁に家に帰ってきては、また鏡がなくなっていることに不満が。
しまった、これはいかん!
やらかした!と思い、今さらながら
今度は兄の部屋と同じように
クロゼットの裏に鏡を張ったのです。
これで平等!
借りは返した!
と思いきや、今度は全身が映りづらく使い勝手が悪いことに不満があるがご様子(笑)
そこで今度は、置き型で全身がしっかりと映るミラーを調達。
兄の部屋のクロゼット扉裏に張ってあるものとは
比べものにならないほどの立派なものです。
それからは、着替えも身支度もようやく自分の部屋でするようになりました。
それまでは、出かける前に服を何着もバスルームに持ち込み
そこのミラーでスタイリングしてました。
とはいえ、バスルームのミラーは全身が映るほどの大きさはなく。
自分の部屋とバスルームを大量の服を抱えて行ったり来たり
あわただしい!
新築時のちょっとした配慮ミス
「兄の部屋だけミラーがあって、俺の部屋にはない!」
がこんなに後を引くとは。
兄に対する弟のもつ独特なライバル心なのでしょうか(汗)
しかし、それも兄の部屋より明らかに立派なミラーにグレードアップされたことで、ようやくおさまりました!
多感な時期を過ごしたこの部屋は、今も帰省する度に使っています。
自身の家庭を待ち、子どもたちとの幸せそうな姿は
新築当時、中学生であった頃には想像もできていませんでした。
月並みな、本当に月並みな言葉ですが
あっという間です。
先日、次男に自分の部屋をどう思っていたのか聞いてみたら
「1人の部屋ができたのは嬉しいかったけど
リビングルームの延長のように思っていたよー」
という回答。
意外にも「プライベートな場所」という意識はあまりなかったのですね。
ミラーのことには触れてきませんでした(笑)
彼の中ではもう完全解決した事案なのかと。
あー良かった!
めでたしめでたし。
karf ディレクター
島田幾子 Ikuko Shimada
東京・目黒から代官山に移転したばかりのインテリアショップ「karf」で店舗全体の企画を担当。
長年インテリアに携わってきた立場に加え、生活者目線の住まいと暮らし、親として学んできたことや
子育ての環境への考えを、パーソナルサイト「Good Life Tips」で発信。
その人気記事から2023年、絵本『家具ものがたり』を絵本作家の松田奈那子さんとの共著で出版。