こんばんは。
川原です。
*次男と熊本城
球磨郡水上村出身 45歳 4人家族
宅地建物取引士/住宅ローンアドバイザー
先日、仕事も終わり帰宅しようとしましたが、車のエンジンがかからない・・・
気のせいかと思い、一度車を出て、もう一度最初からやり直しましたが、ウンともスンともいわない。
仕事中は全く何の問題もなかったのに・・・。
という事で、お車関係で大変お世話になっているハーツライジングさんへ緊急連絡。。。
遅い時間にも関わらず迅速に対応していただいて、とりあえず私は代車で帰宅。
原因はバッテリーでした。
ここ最近、猛暑の影響か、こんな風に突然バッテリーがダメになる事案がちょいちょいあるらしいです。
そう言われてみれば、今年に入って急にOB様からの『エアコンが急に効かなくなって・・・』というSOSのご連絡をいただくことがやたらと多かったような気がします。
猛暑という言葉では追い付かないほどの危険な暑さなので、屋外にさらされている色んな製品にも何かしらの影響があってもおかしくないですねよね。
四季がある日本ですが、今後色んなことが暑さを基準に考えられていくのでしょうね。。。
皆様まだまだ熱中症などには十分お気を付けください。
ということで、今回のお題は・・・
『太陽光発電』
という内容でお届け致しますm(__)m
ある平凡なマイホームを考える夫婦の会話シリーズ
『太陽光発電』編
パパ『暑い~。エアコン付けていい?』
ママ『これだけ暑いと仕方ないわね。それにしても電気代が心配だわ』
パパ『でも、エアコン付けないと体調を崩しちゃうレベルだよね・・・』
ママ『家を建てたら太陽光を付けた方がいいのかしら』
パパ『電気代は安くなるんでしょ?』
ママ『でも、うちは共働きで昼間は家に誰もいないけど』
パパ『確かに。宝の持ち腐れ???』
ママ『そういう事もないんだろうけどね』
パパ『太陽光の事、わかってそうでわかってないね・・・』
ママ『パパ、勉強よ!』
パパ『ぎょ、御意!』
と、今日も夢のマイホームに向けて絶賛夫婦会議中。。。
1. 住宅用太陽光発電とは?
いまさら感がありますが、まず、太陽光発電の基本的な仕組みを簡単に説明いたします。
太陽光発電の仕組み
住宅用太陽光発電システムは、屋根や庭に設置したソーラーパネルを通じて、太陽の光エネルギーを電力に変換します。この電力は、家電製品などで使用でき、余った電力は電力会社に売電することも可能です。
一般的な30坪ほどの住宅の屋根面積であれば4~7kwは搭載できると思います。
2. 住宅用太陽光発電のメリット
エネルギーコストの削減
自宅で発電した電力を使用することで、毎月の電気料金を削減できます。
特に日中に多く電力を消費する家庭では、太陽光発電の恩恵を大きく受けられます。
環境への貢献
太陽光発電は、化石燃料に依存しないクリーンなエネルギー源です。
CO2排出量を減少させ、地球温暖化対策にも貢献します。
売電による収入
余った電力は電力会社に売ることができ、売電収入を得ることが可能です。
これは設置コストを長期的に回収する助けとなります。
だいたい10年くらいで投資費用を回収するかな・・・という感じですね。
3. 住宅用太陽光発電のデメリット
初期費用が高い
太陽光発電システムの設置には、多額の初期投資が必要です。
補助金制度等で負担を軽減することも可能ですが、近年では太陽光発電単体に対するそれほど大きな補助金制度は見ませんね。
天候に左右される
太陽光発電は、天気や季節によって発電量が変動します。
曇りの日や雨の日は発電量が少なく、冬季も日照時間が短くなります。
また、近年の異常気象は今後の太陽光発電搭載においての懸念事項の一つになりそうですよね。。。
設置場所の制約
住宅の屋根の形状や向き、周辺の建物や木による日影が発電量に影響を与えます。
10年くらい前は、屋根の勾配や向きが一定基準ないと、見積りすらしてくれない太陽光メーカーもありましたが、今では緩い勾配のお家にでもOKのメーカーがほとんどです。
推奨勾配としては南勾配30度(5.5寸くらい)が最適と言われますが、地域によっても変わります。
例えば、九州・沖縄地区では3~5寸勾配が最適、東北・北海道地域では7寸勾配が最適と言われます。
寒い地域になればなるほど、陽が低いので勾配を急にしてあげた方が効率は良くなるという事ですね。
ただ、仮に30度を20度にしても2%程度くらいしか発電効率は落ちないので、そこまで勾配にこだわらくても大丈夫という計算結果もあるようです。
実際、ボックスタイプの緩い勾配に載せているお家も多いですが、私の知る限りしっかり発電しています。
推奨勾配であればなおよし、ということですね。
ただ、三角屋根よりも平屋根の方が搭載量が多く搭載できる場合が多いです。
4. どんな家庭に向いているか?
以下のような条件の家庭は、特に太陽光発電の恩恵を受けやすいです。
日中に多く電力を消費する家庭(在宅ワークや主婦、子供がいる家庭など)
オール電化住宅だと、基本的に、夜(深夜)の電気代が安く、昼間の電気代が高いという電気の契約内容になっています(九電さん:電化でナイト)なので、真冬・真夏に日中に家にずっといると電気代がかなり高くなります。
オール電化のお家が多いですが、結構、この単純な仕組み(契約内容)をご存じでない方が多いので注意です。電気契約の内容はもちろん変更することもできるので気になる方は九電さんのHPをご覧下さいm(__)m
南向きの屋根が広い住宅
先程も書きましたが、向きと勾配は発電効率に影響します。
南向きの屋根はそれだけで効率の良い発電を生み出してくれるという事ですね。
でもその他の方角に向いていてももちろん発電はするので、私の場合は、そのあたりは見積りと発電シミレーションを作成してご提案しています。
初期費用を補助金やローンで賄える家庭
電気代が抑えられるとはいえ、初期設置費用がかかりますので、やはり早めに投資費用を回収できることに越したことはありません。
補助金で総額を抑える、あるいは住宅ローンなどの低金利な商品を利用して工事費を捻出することで回収効率も上がるという事になりますね。
5. 太陽光発電の設置にかかるコストの具体例
気になるコストの面について具体的な例を挙げながらご説明しています。
築13年、建物32坪(2階13.5坪)、0.5寸勾配片流れ、
搭載6.96kw(ネクストエナジー社製)
いわゆるボックス型の四角いすっきりした外観のお家ですね。
これで価格は160万円(税別)。
設置工事費、電気工事、諸経費も全部含んでいます。
ちなみに、ギラギラ広告や、怪しい業者のやたら安い見積りは色々危険なので無視した方が身のためです・・・
そして、訪問系もやめておいた方がいいです・・・
太陽光自体のコストは搭載量次第で明確に決まってきますが、付帯工事の設置工事費や電気工事費はお家の状況や現場の状況によって変わりますので、この辺りは要注意となります。
新築の場合は住宅の工事期間中での設置になる場合が多いので、この辺りの付帯工事の不明瞭さはありません。
6. 熊本で考えると
太陽光の発電に関しては、地域差もあります。
太陽光業者さんに聞くと、パネルは載せれるだけ載せた方がお得です!と言われますが、予算もありますのでお得だからと言ってそんないくらでもというわけにはいけません。
特に今の家庭用太陽光の考え方は、自家消費の電気を賄うという考えが基本になっています。
では我々の暮らす熊本で考えたときはどれくらいの搭載量であれば消費電力を賄う事ができるのでしょうか?
京セラさんのHPにこのような記載があります。
太陽光パネル1kWの年間発電量は約1,000kWh
一般家庭の平均年間電力消費量は5,000kWh弱と言われていますから、仮に4kWの太陽光パネルを設置すれば消費電力の約8割を太陽光発電でカバーすることが可能です。
この話を熊本に当てはめてみようとすると、熊本における一般家庭の電力消費量を調べる必要がありますので調べてみると・・・
4,439kwh
という数値が。
資源エネルギー庁の統計をまとめたわかりやすいサイトにリンクさせていただきますm(__)m
という事は、4kw~程度の太陽光を搭載できれば年間での電力消費は賄えるという計算になります。
実際に、コストの具体例で挙げた物件のシミレーションをご覧いただきますと・・・
あくまでもシミレーションにはなりますが、6.96kw搭載で年間5000kw以上発電するので十分な量ですね。
と、ここでふと考えるのが、基本的には平日の昼間は家に誰もいないご家庭も多いような。
となると、一番発電している昼間はそもそも電気を使ってなくない・・・?
じゃあ太陽光の恩恵って・・・?となるわけです。
話を少し戻して、冒頭にお話した電化でナイトという電気の契約内容はこんな感じ。
なぜ深夜がお安く設定されているのか。
それは、電力を結構消費するエコキュートでお湯を沸かすのが深夜になるからです。
食事の後の食洗器も予約設定で4時間後にスタートする設定になっています。
仮に7時にご飯を食べて、片づけて、食洗器を予約すると、深夜のお安い時間帯に食洗器が動いているという事になります。
また、現代では共働きも多く、平日の昼間は家に人がいないので、そんなに電気を消費しないという生活実態もあります。
となるの、ご家庭によっては太陽光の恩恵を受けにくい???となってしまいそうですよね。
しかしながらお分かりいただけますでしょうか。
この電化でナイトの設定時間、朝とか夕方とか、何気に電気をいろいろ使いそうな時間帯も深夜外です。
となると、やはり太陽光の恩恵は十分にありますよね。
ただ、朝方や夕方はそもそも太陽光に発電がまだ弱い時間帯なので発電した太陽光をフルに活用するという事にはならないのも事実です・・・。
そこで、それでもなんだか昼間の発電がもったいないな・・・と感じた時に、現れるのが『蓄電池』です。
10年くらい前から蓄電池もありましたが、それはそれは高額で、ちょっと一般家庭で考えると非現実的なレベルでした。
しかし、だいぶお安くなりました。
それでも太陽光とは別で150万~くらいしますが。
蓄えた電気を夜に使う事で電気を買わない生活が実現できるという事ですね。
20年間で元を取れるのか・・・?
となりますが、これほどの異常気象の続く現代では家の中で過ごす時間が圧倒的に増えていくような気がしますし、光熱費も上昇していくと仮定すると・・・
ここから先は皆様それぞれの考えで結論をお決めくださいm(__)m
まとめ
住宅用太陽光発電は、エネルギーコスト削減や環境保護の観点から非常に魅力的な選択肢です。
よく、太陽光を検討される際に『投資回収』という事を考えられることがありますが、確かに、そういった部分も大切だと思います。
しかし、僕が実際のお客様のお家で感じたのは『節電の意識』が生まれる事でした。
太陽光を付けると必ずモニターが設置されます。一般的にはLDKのどこか。
現在の『発電』『消費』『売電』が目視でわかります。
電気をつけると、消費電力が上がり、売電が下がります。
これを目の前で見たら、無駄な電気は消そうと思います。
子供達も楽しそうにその事実を認識するわけです。
投資回収の目線で見ると10年くらいかかると言われます。
蓄電池付けるともっとかかりますよね。
でも、日々の『節約』という意識が目で見てわかりやすい状態になっていて、その積み重ねが大事なのかなと思います。
あとは、停電時の予備電源という形で、冷蔵庫や携帯の充電などができるようになりますので、自然災害の多い日本では何気に大きなポイントなのかなと思います。
という事で今回の家づくりのすゝめは以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました(^^)
株式会社コムハウス 川原